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問題編
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問1 傍線部 (ア)〜(ウ) の表現の本文中における意味内容として最も適当なものを、次の各群の1〜5のうちから、それぞれ一つづつ選べ。
(ア) 固唾を呑んで
- 声も出ないほど恐怖に怯えながら
- 何もできない無力さを感じながら
- 張りつめた様子で心配しながら
- 驚きと期待を同時に抱きながら
- 緊張した面持ちで不快に思いながら
(イ) 休息を封印する
- 子供が教師から「尊厳に値するもの」という威厳を奪いとること
- 子供と教師が互いを「尊厳に値するもの」と認めて連帯し合うこと
- 子供と教師が互いを「尊厳に値するもの」と認め合う関係を放棄すること
- 子供が教師を「尊厳に値するもの」としての存在に復帰させること
- 子供が自分を「尊厳に値するもの」として級友に認知させること
(ウ) 現在進行形
- 未来のために現在を越えようとする状態
- 現在を生きること自体が目的である状態
- 現在が現在のままであり続ける状態
- 現在が未来に向けて開かれている状態
- 未来が現在の困難を癒してくれる状態
問2 傍線部 A 「賢い子供たちは、前者を見下し、後者を排斥する」とあるが、それはどういうことか。その説明として最も適当なものを、次の1〜5のうちから一つ選べ
- 教師を喜ばせるための秘訣を知っている子供たちは、クラス内で自分の地位を向上させようとしない子供を見下し、教師のいうことを聞かない意地っ張りな子供を排斥するということ。
- クラス内で安定した地位を占めることが出来た子供たちは、自分達に媚びる子供を見下し、頑なに自分達に反抗する態度をとり続ける子供を排斥するということ。
- 自分が教師よりも利口だと思っている子供たちは、無神経に教師の領域を侵してしまう子供を見下し、いつまでも子供らしいままでいようとする人間を排斥するということ。
- 学校での生活を快適にするための術を心得ている子供たちは、表立って教師に逆らうような子供を見下し、クラスの連帯意識の重要性に気がつかない子供を排斥するということ。
- 教室の中で上手く立ち回るための知恵を身につけている子供たちは、教師との関係に対して不器用な子を見下し、自己主張を曲げない子供を排斥するということ
問3 傍線部 B「彼が、何を証明したいのか」とあるが、ここで「彼」が明らかにしたかったのは、どのようなことと考えられるか。本文全体の内容をふまえて、最も適当なものを次の1〜5のうちから一つ選べ
- 自分たちは、学校という場に拘束されており、子供であるということを理由にどれほど教師の脅威にさらされ、個人としての人権を無視されているかということ。
- 担任の奥村が、子供たちと同じ視線でものを見ていきたいという純粋な欲望を持ち、血の通った人間として互いに接しあえる教師であるかどうかということ。
- 都合のいいときだけ子供の世界に歩み寄ろうとする担任の奥村のやり方は、教師としてふさわしくないのだから、自分が反抗するのは正当な行為だということ。
- 時が過ぎればどんなことも笑い飛ばすことができるようになるといって自分を安心させてくれた母親の言葉が、学校という場でも通用するかどうかということ。
- 担任の奥村は、クラス全体に自分の考え方を浸透させるために、わざと自分を見くびらせて子供と親しくなろうという魂胆を持った教師であるということ。
問4 傍線部 C「微笑を浮かべて、白井は、自分のワイシャツの袖をまくり上げて腕を出した」とあるが、この白井の行動には、どのような気持ちがこめられているか。その説明として最も適当なものを、次の1〜5のうちから一つ選べ
- 秀美には自分の中に興味や疑問が生じると性急に答えを求めたがる傾向がある。そんな彼のことを好ましく思いながらも、秀美の心のはやりをなだめ、一緒にみんなで考えるきっかけを作ろうとする気持ち。
- 心臓や呼吸が止まっただけでは人間の死とはいえないという話をしたことで、子供たちの表情はそれまでにない真剣なものに変わった。そこで、この場を利用して子供たちに人間の生命の大切さを理解させようとする気持ち。
- 子供たち自身でものを考えるように会話をしむけることで、とりあえず子供たちの興味を引きつけることはできた。しかし、秀美だけは納得がいかない表情なので、わざと彼の勇気を試すようなものの言い方をして挑発する気持ち。
- 人間の生と死にまつわる問題を子供たちと考えるのだから、いいかげんな理屈ではぐらかすわけにはいかない。だが、子供たちの目の前で、どうしたら生きていることの証を見せてやることができるかどうかと思案する気持ち。
- 好奇心が旺盛なくせに、普段は子供たちの仲間に入っていけない秀美が、いまやっと心を開こうとしている。絶好の機会だから、もっと彼の注意を引きつけて、人と人とが深くかかわっていくことの楽しさを教えようとする気持ち
問5 傍線部 D「喉に移行する不思議なあたたかさを、いとおしくさえ思っていた」とあるが、ここでの「いとおし」さとは、どのようなものか。その説明として最も適当なものを、次の1〜5のうちから一つ選べ
- 自分はいままで親しみを持てる教師と出会うことがなかったため、学校の中ではいつも孤独だったが、白井によって初めて生きるということの意味を教えられた。ここでの「いとおし」素晴らしい先生との出会いの感動をいつまでも忘れたくないという気持ちである。
- 温度を上げ過ぎると、血管が破裂するぞという警告を受けて、秀美ははじめて自分がいかに学校内で先走った態度をとっていたかを思い知らされた。ここでの「いとおし」さとは、こうして新たに成長した自分を大切にしようとする気持ちである。
- 喉を通り過ぎていく血の温かさを通して、秀美はそれが自分の体内にも流れており、結局、人間はみな平等なのだということを悟った。ここでの、「いとおし」さとは、白井とのやりとりのなかで気づくことのできたその感動を、記憶にとどめたいという気持ちである。
- 多くの教師たちは、うわべだけのやさしさをただよわせながら子供たちの世界に侵入してきたが、白井だけは本気で自分を心配してくれた。ここでの「いとおし」さとは、そんな白井の存在をいつまでも身近なものとして感じていたいと思慕する気持ちである。
- はじめは錆びたようにしか感じられなかった血の味が、しだいに生きていることを実感させる味へと変化してきた。ここでの「いとおし」さとは、白井の教えを通して、生命のもっているあたたかさにふれた喜びを大切にしたいという気持ちである。
問6 本文の特徴を説明したものとして最も適当なものを、次の1〜5のうちから一つ選べ
- 教師に上手く対応できる微妙なバランス感覚に優れた子供が優越感を抱き、それに従わなければ排斥されるようなクラスの人間関係を、子供本来のあり方から逸脱するものとして批判的にとらえる主人公の心理が描かれている。
- くだらない教師たちとの出会いを身の不運と考え、教室の中ではそれを甘んじて受け入れようとしながらも、思わず血を沸騰させて、担任の奥村に逆らう主人公の心情が回想場面をまじえながら描かれている。
- 大人のやり方をまねてクラス内での地位向上をはかろうとする子供たちのずるさを敏感に見抜き、自分自身が成長していくことで、そのような嘘の世界に見切りをつけてやろうと考えている主人公の姿が描かれている。
- 教師の権威に屈服しつつ集団の連帯意識を強めようとする子供たちの世界を、未来のために越えなければならない堤防のようなものとして考えていた主人公が、周囲の人々の愛情に支えられて成長のきっかけをつかむ姿が描かれている。
- 教師に張りつけるラベルの扱い方や、子供たちの連帯意識からはじき出される孤独感には無頓着で、自分自身の信念に基づいて独自の立場を堅持していこうとする主人公の意思が、具体的なエピソードを通して巧みに描かれている。
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